人間関係で、胃に穴があくリアルな妄想

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人間関係って、どの職場でも頭が痛いですよね。毎日顔をあわせて一緒に働かないといけない。そう思うだけでブルーになることもあります。

看護師はシフト勤務ですから、同じスタッフと毎日働くわけではないのがメリット。でも苦手な人と勤務が一緒になると、1日が長くて仕方ありません。どうしたらいいのかなあ。

【くじ引きで激変した同僚】

以前、同じ病棟の看護師で、ちょっと苦手な人がいました。同期でして、最初はほどほどに仲が良かったのです。ところが彼女とおなじ委員会に入ったときに、思わぬ一面を見てしまいました。それまでの自分の認識が甘かったと、思い知らされましたね。

そもそものきっかけは、彼女がくじ引きで委員会の委員長になったこと。うちの病院、そういう所だけ年功序列じゃないんです。主任さんクラスがやってくれてもいいのに。

くじ引きは100%運だけの勝負です。負けくじを引いた途端、彼女は一気に被害者ムードになりました。

「私ばっかりが損をしている」「クジを引いたばっかりに、生活が変っちゃった」と毎日愚痴をこぼすばかり。たしかに仕事が増えるので大変なのですが、任期は2年にすぎないし、やればやっただけ勤務評価が上がるはずなんですが…。

そうはいっても、かわってあげるとは言いたくない私(笑)。やはりずるいですねえ。

【やる気はいいけど】

文句を言いながらも半年は委員長をやったころに、彼女が突然「この委員、任期を1年にしよう」と言いだしました。

もちろん私たちレベルが独断でできることではなく、他の委員や病棟をまたがって複数の上司に了承を得なくてはいけません。

委員でないスタッフからは「せっかくがんばっていると思って、勤務を変わったりサポートしてきたのに」と不満も爆発。

同じ病棟にいた私が、間にはさまって四苦八苦する羽目になりました。あっちをなだめ、こっちをなだめる毎日です。

誤解のないように申し上げますが、こういったもろもろのことは、すべて勤務外です。他スタッフからのクレームも勤務外に聞くわけで、正直うんざりしましたね。

結局、他スタッフもふくめて投票で任期を決めることになりました。結果は、従来通りの2年任期。やっと決まったとホッとしてからが、ほんとうに大変な事態だったのです。

【ダークな一面を見てしまった】

委員長である彼女は、誰が反対票を投じたのか、わかる仕組みになっていました。同期も先輩もそれまで仲の良かった人も、「反対票を投じた」だけで敵という認識です。

昨日まで仲良しだった同期でさえも、聞くに堪えないような罵詈雑言の嵐。いやべつに人それぞれ意見があるのが当然で、反対意見だってでてくるよ。そう思ったのですが、あまりの剣幕に怖くて何も言えませんでした(笑)。

それまでは開けっぴろげで前向きな人だと思っていたので、ちょっと背筋が寒くなりましたね。こんなに激しい性格の人だったのかって。人間っていろいろな一面がありますね。

【身をもって知る】

病棟の雰囲気も悪くなり、勤務に入るたびドキドキです。だって、彼女と彼女がののしっていた人と私の3人で夜勤に入ったりするんですから(笑)!

詰所の空気がピリピリしていて、やりづらかったですね。相手の看護師は事情を知らないので、なぜこんなに険悪なムードになるのかさっぱり分からないんです。すべての事情を知っている私だけが、胃に穴があきそうでした。

誰にも何も言えないうちに、彼女は異動になり、ほかの病棟へ行きました。ホッとしましたね。仕事の厳しさは十分承知していたつもりですが、意外なところの落とし穴がありました。

ストレスで病気になるってこういうことだなと、患者さんのつらさを自分のこととして受け止められたのは、いい経験だったかもしれません。

緊張のあまり自分の胃に穴があいているシーンが、目の前に浮かぶんです。看護師だけに、胃壁の状態がやけにリアルなのが気持ち悪かったです(笑)。