出産限界年齢

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やや厳しい言葉が出てきますが。女性はいつまでも妊娠・出産できるわけじゃありません。さびしいけど、つらいけど、それが現実です。

どれほど医学が発達しようが、妊娠できる年齢には限界があって、これを超えたら物理的に妊娠は無理なんです。今回は、そういう話です。

【それはちょっと】

会社員である友人から聞いた話です。

彼女の部署に、派遣の人がきました。39歳の女性です。39歳といっても見た目はもっと若く見えるし(美魔女系?)、メイクもネイルもちゃんとしている。

見た目はキレイなんだけど、やっぱり39歳。その人が部署の歓迎会でポロっとこういったそうです。

「ええ、私、実家暮らしの独身なんですけど、これからの目標は結婚と出産です」

うわ。

その瞬間、全員が固まったそうです。

とくに友人の上司は「当分、妊娠・出産の話題は全員NG!」というビームを飛ばしていたとか。そんな空気の中、本人はニコニコしていて、いたってふつうに言っているんだそうです。

まるで危機感がないっていうか、焦りがないっていうか。これから自分が妊娠できることに疑いを抱いていない雰囲気だったとか。

うーん。この話を聞いて、考え混んじゃいました。だって39歳ですよ。もう5年早くあせってほしい。いや、今でも本人はあせっていないんですね(笑)。

【限界ラインがある】

彼女の希望は、正直にいえばきびしい。結婚は出来るでしょうが、出産となるとかなりきびしいです。

女性でも誤解している人が多いのですが、生理がある=妊娠できると言うことではありません。

女性は、閉経の10年くらい前から妊娠できなくなります。100%絶対に妊娠できなくなるとは言えないけれど、自然妊娠の確率はうんと下がります。

ある統計によれば、40~44歳の女性が1年間避妊しないで妊娠する確率は36%。45~49歳では、5%です。

5%…しかもこの数字には、妊娠後の流産や切迫早産などは反映されていません。100人のうち5人が妊娠できるとしても、出産まで至るのは、もっと少ない人数なんです。

女性の平均閉経が50歳と言いますから、閉経の10年前の40歳くらいから、もう妊娠しにくくなっているんです。

40歳はもうギリギリ。ギリギリなんです。ある産婦人科ドクターに聞いたところ、経験的に言って、女性が自然妊娠できる限界ラインはおそらく42歳だろうとのことでした。


もうね、これは仕方がありません。30代に見える美魔女でも、体というか卵巣は40代。どんなにがんばっても、もう卵が残っていないんです。

もしも40代になってから赤ちゃんが欲しいとなれば、それなりに治療をうけ、妊娠できるよう努力を続けなければかなり厳しい状況です。

【物理的な壁】

「だから子供は早く産んでおけっていうんだよ」と、ウチの病院の産婦人科ドクターは言いますね。若いころはいつでも産めると思っている。30代の前半までなら、実際に妊娠可能なんです。

ところが、最近の生殖医学の進歩のおかげで、みんなが「40を過ぎても産めるでしょ、芸能人とかも産んでいるし」と思っている。そこに落とし穴があるらしい。

産婦人科ドクターに言わせれば、あれはみんな相当お金をかけて不妊治療をし、本人も食べ物や生活リズムに気をつけ、大変な努力をしているからこそ妊娠できているんだそうです。

不妊治療をしたとははっきり言わないけど、妊娠を発表したカップルはみんな努力しているようです。その陰には何十倍もの、妊娠できなかったカップルがいるはずだって。

たしかに今は体外受精や顕微授精などの高度生殖医療が見違えるほど進歩しています。高齢で妊娠しても、ちゃんと無事に臨月まで継続が可能なほどケアが手厚い。

それでも、妊娠の限界年齢は厳然として存在します。卵がなくなっちゃったら、もうどうしようもないんです。

【産みたくても、産めないでしょ】

自分の子供が欲しいというのは、ごく当たり前の気持ちです。ところが今は、いろいろな事情があって、体が産める時には社会的に産める環境にない(仕事が忙しい、経済的にきつい)。こんな状態なのに、出生率をあげてほしいなんて、政府もよく言うと思います。

だったら、すべての職場に3年間の育児休暇を義務付け、妊娠検診と出産費用はすべて無料にし(せめて保険適用にして~)、1歳時から無料の24時間保育園を作ってくださいよ。そこまでやって、女性に「出生率を上げたい」と言ってほしい。

最後はなんだか、ずいぶんいばってしまいましたが(笑)。何もかもが厳しい現状の中、子供が欲しい女性は、やはり自分で考えて、産めるうちに産んでいただきたいと思います。 

 


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参考サイト:出産希望年齢と妊よう力知識の関連
http://www.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h24/19019A130.pdf